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なるほど知って納得「OP袋・PP袋」の基礎知識

ダイレクトメールの封入材や商品包装、ラッピングなど、私たちの身の回りにごく普通にあるのがOP袋やPP袋と呼ばれる包装材。すでに現代生活や流通に不可欠な存在ですが、それが実際にどんなものかはあまりよく知られていません。そこで、今回はどんな特性を持った製品なのか、具体的にどんな用途で利用されているのか、その歴史的背景は? といった“知っているようで知らない”OP袋・PP袋のキホンに迫ってみます。

もくじ

1:1970年代後半、紙が中心だった包装資材を一気に革新したPP袋

2:大きな誤解。ポリ袋(PP袋)=ビニール袋ではない

3:私たちの身の回りにあふれるPP袋、OP袋を用いたパッケージ

4:まとめ

1:1970年代後半、紙が中心だった包装資材を一気に革新したPP袋

今では紙袋もポリ袋もごく当たり前の存在で、ずいぶん昔から身近にあったように感じている方もいるでしょう。しかし、実際の歴史はそう長くありません。OP袋やPP袋などに代表される「ポリ袋」が登場する以前は、紙袋が全盛でしたが、紙袋も日本に初登場したのは1920年代。100年程度の歴史にすぎません。それ以前はというと、麻布や藁、木桶が物を包み、保護する役目を担っていました。なお、日本で初めて紙袋を開発したのは現・王子製紙の前身である林商会。アメリカの企業が1923年に世に出した紙袋を見本として、国内でも同じような包装資材を……と開発したのが始まりだそうです。ちなみに、日本製紙袋第一号の用途は「セメント袋」だったとか。その中身からして、当初からかなり丈夫に作られていたのがうかがえます。

やがて、包装資材の主流が紙製の袋から合成樹脂製にとって代わったのは1970年代。石油からプラスチックを合成する技術が急速に発展していった時代の産物で、長らく「ビニール袋」の愛称で親しまれてきました。しかし、素材が「ポリ塩化ビニル」であったビニール袋は後に燃やすとダイオキシンを発生することがわかり、やがて燃焼しても無害な「ポリエチレン」製の袋にとって代わります。この燃焼しても無害なポリエチレン製の袋こそが、OP袋やPP袋なのです。

なお、OPとはOriented Polypropyleneの略でまたの名を「二軸延伸ポリプロピレンフィルム」で、ポリプロピレン製の素材を縦横に伸ばして腰の強さを引き出した素材。一方、PPとはPolypropyleneの略で別名「無延伸ポリプロピレンフィルム」。OPとは違い、素材そのままでPPのようなパリっとした硬さはなく、やや柔らかいのが特色。今は、これらの素材からできたOP袋、PP袋がビニール袋にとって代わっています。

2:大きな誤解。ポリ袋(PP袋)=ビニール袋ではない

今の若い人にはあまり馴染みがないですが、中高年以降の方にとって合成樹脂製の袋と言えば、ビニール袋という認識がまだ根強く残っているようです。しかし、前述のようにビニール袋は塩化ビニル製品、OP袋やPP袋といったいわゆる「ポリ袋」はポリプロピレン製と素材に大きな違いがあります。前者は燃やすと有害なダイオキシンを発生しますが、後者は無害で環境にやさしい素材。包装材料の主流になった理由はこんなところにあると言えるでしょう。なお、塩化ビニル製品がまったく消えてしまったわけではありません。塩化ビニル製品は、水着を入れるような透明で厚手の袋やテーブルクロスなどに使われています。

今や包装資材はポリ袋(OP袋・PP袋)全盛の時代。それなのに、いまだにビニール袋という名称が一般的なのはなぜでしょう。単純に歴史が長いのと、その存在を知っている中高年の方が人口構成比の大きな部分を占めていることが大きいと言えます。

3:私たちの身の回りにあふれるOP袋・PP袋を用いたパッケージ

OP袋、PP袋ともに最大の特徴は透明度が高いこと。商品の見た目を損なわずに包装できるという優れた特長があることから、食品袋やラッピング素材として幅広い用途に活用されています。いちばん目に付くのはケーキを包むフィルムや花のラッピングでしょう。ほかにも、中身が見える特長を生かして、ダイレクトメールのパッケージにも応用されています。紙の封筒ではせっかくのメッセージや魅力的な宣材に受け手が気づかず、そのままゴミ箱に捨てられがちでしたが、透明なOP袋、PP袋を使ったダイレクトメールではターゲットへの到達度やレスポンスが格段に上がりました。

4:まとめ

私たちが普段目にしている商品包装用フィルムやダイレクトメールの透明な封筒がOP袋、PP袋であることがわかっていただいたことと思います。それ以前は紙袋やビニール袋が主流でしたが、今では透明で中身が見えるOP袋、PP袋は包装資材の花形とも言える存在。このコラムでは今後もこれらの素材について、さまざまな角度からその魅力に迫っていきます。

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