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食品包装に欠かせないPP袋とその加工バリエーション

OPP袋やCPP袋はさまざまなパッケージに用いられていますが、中でも代表的なのが食品包装でしょう。今回は、食品包装で用いられるOPPフィルムやCPPフィルムの加工バリエーションについて代表的なものをご紹介します。

もくじ

1:OPP袋が食品の包装によく用いられる理由

2:食パンの包装にはチューブ状のフィルムが使われている

3:実際の包装材には印刷やラミネート、シールなどの加工が施されている

4:まとめ

1:OPP袋が食品の包装によく用いられる理由

このコラムで幾度かご紹介しているように、ポリプロピレン素材を縦横の二軸方向に伸ばして成型するとOPPフィルムになります。素材そのままではなく、縦横に伸ばすことで結晶方向が揃うためパリっとした感触と、きわめて高い透明度が得られます。中身となる商品を引き立て、消費者の購買意欲を誘うにはこのOPPフィルムの特性が重要な鍵になると言ってもよいでしょう。

たとえば、新鮮な野菜がこのOPPフィルムに包まれて売られていたら、かなり目を引くはず。本来、何の包装もせずにそのまま売り場に置かれていることのほうが多い野菜ですが、こうしてOPP袋で包めば、高級食材のイメージや鮮度をよりアピールできます。これなら、多少価格が高めでも消費者は納得してその野菜を購入するでしょう。OPP袋にはその商品の持つグレード感をアップさせる働きもあるからです。その証拠に、美しいフラワーアレンジメントで評判の生花店ではまず例外なくOPPフィルムで花を包装して展示、販売しています。

しかし、OPPフィルムが食品の包装に多く用いられている理由は透明度やパリっとした触感だけではありません。炭素と水素だけでできているポリプロピレン素材のため、人体などに有害な物質を含まずクリーン(衛生的)で安全なことも大きな要因の一つです。

2:食パンの包装にはチューブ状のフィルムが使われている

同じ食品の包装でも、食パンに使われているポリエチレン素材の袋は一般的なOPP袋・CPP袋とは異なり、チューブ状のロールをしています。これは、さまざまな長さの食パンをうまく包装するための形態。そのために、ポリプロピレン素材を伸ばさずに風船を膨らますように成形します。最初からチューブ状なので、パンの長さに合わせて全体を切り、端を「バッククロージャ―」と呼ばれる留め具で結ぶだけで簡単にパッケージできて便利です。なお、このチューブ状の袋は破れにくい性質もあることからカレンダーなど重量のある商品の包装にも用いられています。

3:実際の包装材には印刷やラミネート、シールなどの加工が施されている

野菜やパンなどの包装は中身となる食材の“素”を見せることが重要なので印刷も加工も施されていないシンプルなOPP袋やCPP袋などが用いられることが少なくありません。しかし、食品包装と一口に言っても、菓子の個包装や紅茶のティーバッグ、ふりかけの袋などじつにさまざまなものがあり、印刷やラミネートなど何らかの加工などが施されている場合がほとんど。たとえば、同じ野菜でも、袋に入れておくだけで自ら水蒸気を出すためそのままでは袋の内側が曇って商品が見えにくくなることがありますが、こうした場合はOPP袋単体ではなくOPPフィルムに防湿効果があるCPPフィルムをラミネートしたものを用います。

また、ポリエチレンフィルムは、そのままでは塗料や染料が乗りにくい性質を持つため、コロナ放電による表面処理を事前に施さなければなりません。このほか、菓子の個包装や紅茶のティーバッグなどには、商品名やブランド名などを印刷した化粧紙とOPPフィルム、防湿性のあるCPPフィルムなどを複合したラミネート素材が多く用いられています。

かにも低温で融解するCPPフィルムの性質を利用して袋の端を熱で溶かして接着するヒートシール(熱溶着)も製袋加工ではごく当たり前。この場合はCPPフィルムを複数重ね内側のものを熱で溶かすようにします。またOPPフィルムとCPPフィルムをラミネートし、CPP側を内側にしてヒートシール加工を行う場合もあります。

4:まとめ

OPP袋・CPP袋による包装と言っても、そのバリエーションは加工の種類だけあると言っても過言ではありません。このコーナーでは今後もOPP袋やCPP袋の加工にまつわる耳寄りな話題をご提供いたします。ぜひ、次回をお楽しみに。

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〒335-0035 埼玉県戸田市笹目南町16番9号
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